睡眠障害は、眠れなかったり眠りを妨げられてしまう症状ですが、これとは逆にちゃんと寝ていても眠気が残ってしまうことを「過眠症」と言います。

そしてその過眠症の中には、仕事中や勉強中、または自分が話している間でも急激な眠気が起こり、眠ってしまうことがあります。これが「ナルコレプシー」です。

一般的な眠り方とは明らかに違っている眠り方であり、運転中や上司の話しを聞いている時のように、ある程度の緊張状態に置かれている間でも、眠り込んでしまうことがあるそうです。社会生活上において、非常に支障が出やすくなります。

このような睡眠発作に先立って、目の焦点が定まらなかったり、目を開けていられないという感覚に襲われたり、四股が重たく感じるなどの予兆が見受けられる場合もあります。さらに、この疾患は感情的に興奮すると、身体の力が抜けてしまうという症状もあります。これは情動脱力発作と言って、笑ったときに力が抜けて、顔の表情筋に力が入らなくなったり、釣竿に魚がかかって喜んだ瞬間に手の力が抜けて竿を手放してしまうなど、普通は考えられないタイミングで脱力が起こります。

睡眠発作の患者さんに対して、「睡眠ポリソムノグラフ」という検査を実施したところ、脱力発作の瞬間に筋肉の活動が失われて、浅い眠りのレム睡眠に移行していく様子が観察されたそうです。これは、普通に起きている覚醒状態から、突然レム睡眠に移り変わったことを表しています。

さらに、ナルコレプシーには入眠時の金縛りや幻覚・幻聴などの症状もあります。普通は寝入ったら、まずは深い眠りのノンレム睡眠が90分ぐらい続きますが、ナルコレプシーの患者さんの場合は、いきなり眠りの浅いレム睡眠からスタートします。

このナルコレプシーには、何らかの中枢系のトラブルが発症していると考えられていますが、詳しい原因は分かっていないのが現状だそうです。

ナルコレプシーの発症は10代に多く、中学や高校での発症がピークになるそうです。その症状から、一見病気ではなく、やる気がない、だらしないとして見られてしまいがちです。発症した本人以外でも、このような病気があることを認識しておきたいものです。

精神生理性不眠の原因と治療

人は誰でも、何かのきっかけで眠れなくなる時があります。このような場合は、通常は翌日眠くても仕事や勉強を頑張り、夜になると自然に眠くなって普段よりも深い睡眠を取ることができます。

しかし、昨晩眠れなかったことがプレッシャーになってしまい、「今晩はしっかり寝なきゃいけない」とばかり考えて緊張感を持ってしまうがために逆に眠れなくなってしまうこともあります。

眠かったはずなのに、実際はなかなか眠れないと焦ってしまえば、血圧が上がり、筋肉も緊張して寝付くのとは逆の方向に生理的変化を起こします。このような夜が数日続くと、眠りに対するマイナスの条件が形成されてしまい、眠くて仕方がないのに布団に入ると目が覚めてしまうという悪循環が陥ってしまいます。

このような不眠の症状を「精神生理性不眠」と言います。眠れないことを気楽に考えることができない、完璧主義で神経質な傾向がある人に置く見られるそうです。

精神生理性不眠の治療法のメインは、カウセリングになります。いかに眠れない状態が続いているのか、どれほど苦しいかなど、心の中に抱えている闇を吐き出させてあげることが大切になるそうです。

睡眠障害の治療を行なっているクリニックなどでは、不安感の強い患者さんの緊張を和らげるために、カウセリングと平行して、睡眠導入剤を処方することがあります。また、自分自身に認識を変えることも治療や改善につながることから、認知行動療法も行なわれます。具体的には、自分の睡眠状態を客観的に知るために、睡眠中の脳波も記録するそうです。

この検査は、病院に一泊する必要があり、寝ている間は頭に電極を付けなければならないので、決して簡単な検査ではありません。検査後には、主観的な眠りの深さと、脳波に表れた睡眠状態のくい違いを見ていきます。すると、睡眠自体には問題がなく、自分が心配しているほど眠れていないわけでもないことが判明することが多いそうです。

スポンサーリンク

 

興奮した神経をしずめる作用がある玉ねぎ

玉ねぎは昔からスタミナを付けたい時に効果のある野菜として知られています。薬効の中心は硫化アリルという成分で、玉ねぎ独特のにおいのもとで、涙が出てしまうのもこの成分のためだと言われています。

ビタミンB1には神経の働きを正常に保つ働きがありますが、硫化アリルにはビタミンB1の体内での吸収を高める働きがあります。しかも、ビタミンB1を破壊されにくくする作用があるので、ビタミンB1の効果を長く保ち、興奮した神経をしずめ、不眠や睡眠障害の解消にも役立つのです。

においそのものも神経をしずめるとも言われており、昔から不眠症には玉ねぎのみじん切りや輪切りを皿に乗せ、枕元に置いて寝ると良いとされています。

玉ねぎは睡眠障害に効くほか、新陳代謝を促進し疲労回復にも効果があります。また、コレステロールを抑えたり、血液凝固を遅らせたりする働きもあるので、糖尿病や高血圧、動脈硬化などの予防にも役立ちます。

硫化リアルをたくさん摂取するためには、生で食べるのが一番です。薄切りにして、水にさらして十分に水気をとって用います。水にさらしすぎると、うまみも硫化アリルも溶け出してしまうので、2~3分にとどめるようにします。

また、ビタミンB1を多く含む豚肉を使った肉じゃがなどは、有効な料理です。注意したいのは、硫化アリルは過熱すると、プロピルメルカプタンという甘味成分に変化してしまうことです。

玉ねぎは加熱すると臭みが消え、独特の旨みと甘味が出るのでよく煮たり炒めたりしますが、甘味が出た分だけ、硫化アリルは減り、ビタミンB1吸収効果が弱まっています。玉ねぎは旨みを出す分と、硫化アリルをとるための分とに分けて料理につかうと、薬効成分を逃しません。

玉ねぎのにおいは、肉や魚の臭みを消し、調理の風味を引き出してくれます。