不眠には、1時間以上たっても寝付けない、夜中に何度も目が覚めてその後から眠れない、早朝に目が覚めてしまう、熟睡した感じがしないといった、いろいろなタイプがあります。
いずれの場合も、翌日眠気が残っているため、頭がボーっとして注意力や集中力が低下し、仕事などに影響を及ぼすので困ります。
不眠の原因の一つは、体内時計の乱れです。人には1日約25時間で睡眠と覚醒を繰り返す体内時計があり、朝から日中にかけては活動的になり、夕方から夜にかけては休息するようになっています。ところが、不規則な生活を夜間生活を送っていると、体内時計がくるうため、よく眠れなくなってしまいます。
また、過剰なストレスで緊張が続いているときも、眠りにくくなります。その他に、うつ病などの精神的な病気や、発熱や頭痛などの不調があったり、風邪で席や鼻づまりがあったりして眠れないこともあります。腎機能障害で、夜中に何度もトイレに起きる場合も、ぐっすり寝た気がしません。
このような不眠症を治療するためには、催眠成分が豊富に含まれている食材を食べることも良いのではないかと言われています。
眠りに誘う成分(催眠物質)として知られているのが、脳の松果体から分泌されるホルモンの一種がメラトニンです。メラトニンは睡眠のサイクルを調整したり、時差ぼけを解消したりする働きあがあります。このメラトニンを含んでいる食品が、バナナやくるみです。どちらもエネルギーが高いので、夕飯前のおやつや有力に適量をとるようにします。
アミノ酸の一種であるグリシンも睡眠や呼吸の調節に関係している成分で、催眠作用に似た効果があります。夕食でグリシンを多く含む海老、ほたてなどを積極的にとると良いでしょう。
アミノ酸の一種であるトリプトファンは、体内で神経伝達物質のセロトニンの合成を高める働きをしています。セロトニンは睡眠や精神を安定させる作用があります。トリプトファンや牛乳やバナナ、大豆製品などに含まれているので、眠る前にホットミルクを飲んだりするのもおすすめです。チョコレートの香り成分であるテオブロミンには鎮静作用があります。
これらの食品をとるのと同時に、夕食や夜にかけては神経を刺激する辛味の強い香辛料、覚醒作用のあるカフェインを含んだコーヒー、紅茶、緑茶などをとるのを避けるようにします。
不眠の4つの症状
不眠の症状には、入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟睡障害の4つの種類があります。それぞれの症状は以下の通りです。
〇入眠障害
床についてから30分以上寝れない
〇中途覚醒
夜中に何度も目が覚めてしまう。再び眠るまでに時間がかかることが多い
〇早朝覚醒
予定の起床時間より2時間以上早く目が覚めてしまう
〇熟睡障害
睡眠時間の長さに関わらず、ぐっすり眠れたという感じがしない
入眠障害は、どの年代でも起こりえることですが、中途覚醒や早朝覚醒は、年を取ってくると起こりやすくなります。夜間にトイレが近くなったり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群なったりするのも、中途覚醒の1つです。
咳や喉の痛みで不眠症になるケースも
睡眠障害や不眠症の原因と言えば、神経が興奮状態にあったり、何か大きな悩み事があるケースが考えられます。
しかし、人が眠れなくなる原因は、これだけではありません。その他の病気が原因となって、不眠症になる場合もあります。
私が喉の痛みを感じたのは、年末の12月29日頃でした。年末年始の休暇に入る前に、何とかクリニックで診察を受けることが出来たのですが、今回は相当厄介な風邪でしたね。
処方された薬(抗生剤や咳止め、解熱剤など)を飲んでいたのにもかかわらず、元旦の夜になると喉の痛みが増し、咳が酷くなってきます。
咳は特に夜になると激しくなり、もう止まらなくなります。さらに、喉も痛く、少し腫れている状態なので息苦しいです。
このため、元旦の夜はほとんど眠ることができませんでした。薬を飲み続けることで何とか悪化するのを防げていたようですが、それでも夜のなると咳が激しくなり、喉も痛みます。
そして一番大変だったのが、3日の朝です。朝方になって何とか眠ることが出来たと思いきや、目を覚ますと喉が詰まってしまい、息ができない状態になってしまいました。
そこで声を出しながら大きな咳払いし、何とか呼吸ができるようになったのですが、この時は本当に死ぬかと思いましたね。その後は薬を飲み、何とか平静な状態に戻ることができました。
そして、お正月休みが終わって医師に相談し、薬の内容をちょっと変えてもらいました。その後状態は少しずつ改善して行き、1月10日ぐらいには完治できました。
お正月三が日はほとんど眠れない日々が続いており、本当に大変でしたね。
咳や喉の痛みが原因で不眠症が睡眠障害になるケースが十分にあることを、認識しておきたいですね。