成長ホルモンは、体の疲労回復という重大は役割を果たしています。成長期の子供にとって特に欠かせないホルモンで、子供の身長を伸ばしたり、筋肉を増やしたりと、身体的な成長を促進していきます。この成長ホルモンが多量に分泌されるのは、睡眠前半の深い眠りの時です。

幼児の睡眠は深いノンレム睡眠が多いことで知られていますが、この深い眠りの間に成長ホルモンがどんどん分泌されています。そして体がどんどん大きくなっているわけです。寝る子は育つという言葉がありますが、これはまさにその通り。睡眠は子供にとって、本当に大切なものなんですね。

成長ホルモンは、子供だけに必要なものではありません。大人になっても、傷ついた細胞を修復したり、新しい細胞を作り出したりなど、身体活動に必要不可欠な働きをしています。また、成長ホルモンは新陳代謝を促進させる機能もあるので、疲労回復にも大きく役立っています。

女性は「睡眠不足だと肌荒れがひどくなる」と言いますが、これは睡眠不足によって新陳代謝が思うように行われず、肌荒れとなって表面化しているわけです。

成長ホルモンは年を重ねるにつれて少なくなってくるので、出来るだけ徹夜などはせずに、毎日しっかりと睡眠時間を確保することが大切でしょう。

女性の性ホルモンと睡眠の関係

女性の性ホルモンと睡眠は、大きな関係があります。一般的に、年齢が若いときは女性の方が男性より眠りが深いのですが、更年期を過ぎて女性ホルモンが減退していくと、不眠になる女性が増えてきます。世界的な疫学調査の結果を見ても、不眠を訴えているのは、高齢の女性が多いそうです。

女性は月経前や月経中に眠気が強くなったり、逆に熟睡できなかったり、睡眠が乱れることが多くあります。このような現状から、女性の性ホルモンが睡眠に大きく関係していることは間違いないのですが、性ホルモンと睡眠の関係は今現在も研究中の段階であり、はっきりと解明されていません。

また、女性は妊娠中に強い眠気を感じることが多いようです。これは、妊娠中に動きすぎて体に悪影響を及ぼさないようにしているという説もあります。

健康な成人女性の40%は月経に関連した睡眠の変化を自覚しており、その中の90%は眠気が増大したとうい話もあります。

このように、女性の性ホルモンによって睡眠に変化が表れることはごく普通のことであり、月経中に睡眠が乱れても、あまり気にする必要はありません。月経中はこういうものだと認識し、あまり考えすぎないようにしましょう。

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良質な睡眠は、ホルモンのバランスを整えてくれます。

睡眠には体を休めて、疲労を回復する効果があります。それと同時に、脳も眠っている間に休息しています。睡眠をしっかりとって脳を休ませないと、日中に頭がぼーっとしたり、イライラしたりしやすくなります。

そして、睡眠が大切な理由の1つに、睡眠中にはたくさんのホルモンが分泌されるという点があげられます。子供の骨の発育を促したり、筋肉などのたんぱく質の合成を促進し、血液中の水や糖、電解質などの代謝を調節したいるする成長ホルモンは、睡眠中に大量に分泌されることが知られています。

ストレスに対抗するホルモンであるコルチゾールは、明け方から朝方にかけて分泌され、昼間の活動に備えています。睡眠不足が続いてしまうとこのコルチゾールが過剰に分泌されてしまい、血糖値や血圧を上げたり、胃酸の分泌を過剰にしたりしています。

甲状腺ホルモンの分泌を促す甲状腺刺激ホルモンは、夕方から夜にかけて分泌が増えますが、このとき睡眠を十分にとれないと、通常より多く分泌されてしまいます。

甲状腺ホルモンのバランスが崩れると、バセドウ病などの病気の原因になる場合もあります。規則正しいリズムの睡眠が非常に重要なことがわかりますね。

また、1日にどれくらい眠れば良いかと考えることもあるかと思いますが、これは年齢によっても平均睡眠時間が大きく違いますし、同じ年代でも個人差が大きいです。8時間眠らないと調子が悪くなる人も居れば、6時間台でぐっすり眠れたという人もいますね。このため、あまり睡眠時間の長さにはこだわらずに、自分が十分に眠れたと感じる感覚を大切にしましょう。