皮脂はお肌の表面にうるおいをもたらし、乾燥からお肌を守っていると長年にわたって信じられていました。

しかし、これはお肌の保湿にはあまり役に立っていないことが、近年の研究で明らかになってきました。

お肌の水分を保持する役割を担っているのはセラミドであり、保湿における皮脂の役割はとても小さいものです。皮脂は「皮脂膜」を作っていますが、これは水分を保持する力を持っておらず、皮脂膜を潜り抜けて蒸発してしまうそうです。

したがって、皮脂が乾燥からお肌を守っているという言い伝えは、ウソということになります。

皮脂の主な役割は、乾燥からお肌を守ることではありません。お肌の表面を弱酸性の状態に保って、雑菌の繁殖を抑えることです。

しかしながら、過剰に分泌された皮脂が酸化してしまうと、過酸化脂質に変化します。過酸化脂質は肌老化の原因にもなるので、注意が必要ですね。

皮脂が多い鼻の毛穴は開きやすいと言いますが、これも酸化された皮脂が原因です。

皮脂が酸化してしまう原因は、分泌された皮脂が放置されてしまうことです。このため、朝と晩の1日2回は丁寧に洗顔を行って、皮脂をしっかりと落とす必要があります。

油取り紙も表面の皮脂を吸着してくれますが、これはほんの一時的なものであり、皮脂をしっかり取り除けるものではありません。やはり、洗顔が大切です。

洗顔をした後は保湿美容液を使って、しっかりと保湿ケアを行いましょう。

ポイントメイクの上手な落とし方

メイクには、マスカラや口紅などの落としにくいメイクがあります。これらの濃いメイクを落とすために専用のポイントリムーバーを使用する人もいますが、ポイントリムーバーは、普通のクレンジング料よりも、刺激が強いです。目の周りや口元など、デリケートな部分に毎日使えば、肌荒れや炎症を起こす場合があります。

そこでぜひおすすめの濃いメイクの落とし方は、オリーブオイルを使う方法です。ドラッグストアなどに置いてあるオリーブオイルを使って、界面活性剤の刺激を受けずに油分を浮き上がらせることが出来ます。

<オリーブオイルを使用したポイントメイク落としの流れ>

1.オリーブオイルを馴染ませる

顔全体のクレンジングを行う前に、コットンのオリーブオイルをしみこませて、マスカラや口紅に乗せて30秒~1分程度待ちます。

2.軽くぬぐってクレンジングへ

マスカラの場合はコットンで軽くまつ毛をぬぐいます。そして顔全体のクレンジングへと進みましょう。

クレンジングはお肌に負担をかけるものなので、がっちりやさないで1分以内で手早く済ませましょう。

生理前の紫外線ダメージ

女性の体は、生理周期によってホルモンバランスが変化していきます。毎月の生理前にやってくる「黄体期」には、紫外線の感受性が高くなります。普段よりも紫外線に敏感になり、日焼けしやすくなるので、特に念入りなUV対策も必要になります。

黄体期は排卵から生理が始まるまで続きます。また、妊娠中も同様にしてホルモンの影響で紫外線の感受性が高くなります。黄体期に出るホルモンが「黄体ホルモン」と呼ばれるものです。

妊娠に備えて子宮内膜を厚くする役割を持つホルモンで、排卵後に分泌が高まります。黄体ホルモンが分泌される黄体期は排卵日から始まり、生理が始まるまでの約14日間も続きます。黄体期は日焼けしやすく、ニキビも出来やすくなります。むくみや一時的な体重増加もあります。毎朝基礎体温を測ってみると、排卵を境にして体温が上昇し、黄体期の間は高温が続きます。

また、妊娠中にシミが出来やすくなるのは、ホルモンのせいだけではありません。体調がすっきりしないためにスキンケアが疎かになったり、仕事に行かないからといってノーメイクで過ごしたりということも原因になります。

最低限外出時には、ファンデーションだけでも塗っておきたいですね。

さらに、ホルモンバランスによる影響だけでなく、ストレスによっても紫外線の影響を受けやすくなります。ストレスがたまってくると自律神経の働きによって副腎皮質ホルモンが分泌されます。このホルモンは、シミの原因になるメラニンの生成に関係があり、増えるとシミが出来やすくなります。

本来、人間の体内には紫外線の害から肌を守る抗酸化物質を作る働きがありますが、この働きは年齢と共に低下していきます。このため、食べ物などから抗酸化物質を補給することも必要ですね。